やぶから九尾

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【創想話SS紹介】 第五回東方SSこんぺ 『おにんぎょうのロンド』 インタビュー編

さて、前回予告したとおり、今回も『おにんぎょうのロンド』について語ります。
もっとも語るのは私ではなく、書いた本人である綺羅さんに登場していただき、私からの質問という形で進めたいと思います。ネタバレ全開なので、まだ読んでいない、暗部なんて知りたくない、という方々はご注意願います。それでは、続きからどうぞ。







P「ぺんさことPNSです。今回は新趣向ということで、なんと、作者の綺羅さん登場。まあ元はメッセの会話ですが、あえて『●子の部屋』……じゃなかった文花帖形式で行きたいと思います。射命丸ほどインタビューは上手くありませんが、頑張りたいと思います。それでは綺羅さん、よろしくお願いたします」


綺「はいどうぞ。よろしくお願いします」


 質問1 このお話の原点について


P「話の核というか、スタートラインの材料は、何だったのですか?」


綺「原点は二つあります。ひとつは昔読んだ『白い犬とワルツを』というテリー・ケイの著書です」


P「おお、いきなり面白い話が飛び出した。それはどんな物語ですか?」


綺「ある老人が妻をなくし、白い犬とであいます。その白い犬は老人になつき、しかしほかの誰にも見えません。老人はその白い犬をなんとなく妻だと思っていました。そうして流れるアメリカの老後の生活。やっぱりちょっと物悲しいけど味がある。最後は老人の癌での死に至ります。だけどこれがとても爽やかに描かれています」


P「そう言えば、『おにんぎょう~』も後口は爽やかですね」


綺「そこらへんは意図的に似せました。死はいくらでも暗くできますが、逆に後味のよいさわやかさにするというのも当時の私には新鮮で、その脈を受け継いでますね」


P「なるほど。最後は癌で死ぬというのもですか」


綺「一応伏せときましたが、『おにんぎょうの~』の主人公は、癌じゃなくて、動脈瘤かなんかとでも考えてます。老人だと手術できなかったりして、破裂したらおしまいです」


P「そうだったんだ。裏話の細部も作りこんでいることが窺えます。もう一つの原点は、コメントにもあるとおり、ポップンミュージックだとか」


綺「『おもちゃばこのロンド』ですね。dormirというかTOMOSUKEさんがすきです」


P「このSSで知ってから、私もたまに流しています。これを聞くと、ついついチャールズとヒナを思い出してしまうんですがw」


綺「だいぶ話はこっちに似せましたからね。といっても、もちろんそのままじゃないけど」


(ちなみに過去のメッセにて、ポップンのシャルロットは女性名、男性名でチャールズとなるという裏話もいただきました)


質問2 オリキャラを使うことに抵抗は無かったのですか?


P「これはどうなんでしょうか」


綺「ありまくりです」


P「ぶっ、あったんだw」


綺「できれば使いたくない、他人のオリキャラは必要性が見られれば全く問題が無いけど。しかし必要性を迫られたのでつかいました」


P「へ~、それは意外な話。藪をつついてみますけど、次のコンペに投稿された『華燭~』は……」


綺「同じです。例えば、『幽香はお花から産まれました おしまい』じゃそうかもしれないけど何の面白みも無いじゃないですか」


P「確かにそれは言えますね」


綺「という場合、他者の存在が必要になるわけです。それは直接かかわるという意味でなくても、何らかの外界との接触は必要です。私の場合はわかりやすく、家族とか、擬似的な家族とか使ってます」


P「読者の案内役、いや刺身のツマですかね? 見せたいキャラを引き立てるために」


綺「単に書きやすかっただけです私が」


P「あ、そうなんですか;」


綺「もちろん引き立てる意味でねw」


P「わかりましたw」


質問3 この話の暗部について


P「といってもこれ、どう質問していいものやらorz」


綺「別に何でも良いですよw」


P「前に、この話の暗部を隠しすぎた、とおっしゃいましたよね。そのことについて、触れられる質問を作りたかったんですが……」


綺「そういう時はあれです。私の一番最初にフリーで投稿してる感想につっこむ。『暗部って何ですか?><』みたいに」


P「暗部って何ですか?><」


綺「わあそのまま」


P「暗部とは何かね?(´ー`)」


綺「うむ、それはだな」





(綺羅説明中)


綺「話の構造を平坦化してみましょう。


・恵まれない老人
・謎の少女との出会い
・その少女は厄神
・老人のかわいがっていた人形だった
・だけど過去手放した


とここまできたとき、あの話を読まなかったら当然頭の中で補完すべきところがあると思うんです」


P「頭の回転が追いつかない私にも分かるように……」


綺「もっと簡単に言えば、不幸な老人→過去に雛との接触。これだけきいたらだれでもあーと思いますよね」


P「あー……あー!?」


綺「ここらへんを隠してあります。ぺんささん以外誰も気づかないくらい隠しすぎました、はい」


P「いや、私も当時は、はっきり気がついたわけではないと思うんですけど;」


綺「だからこそ、ここまで考えると冒頭の冗長な老人の自分語りが意味合いを帯びるわけです。子供の頃裕福に描かれてるでしょ?」


P「はい。晩年の不幸との対比になっているんですね」


綺「主人公は100%雛の心情を理解してたわけじゃない。いってみれば当然なんですが、物語としては意外かもしれない。だから、雛は厄を吸って延命にきたんじゃなくて、元与えた厄を懺悔の意味で回収しに来たということがわからない。主人公はうすうす感づいてたみたいだけど、確信は最後までできなかった」


P「あ、そうだったんですか」


綺「というふうに書いたつもりだったけど、どうだったかな実際。主人公はあえて語らず、雛を責めなかった。というか、あるいみ主人公は自業自得であって雛に責任は無いと思ってました」


P「そんな風には読めました」


綺「辞書的には違いますが、物心がつくっていうのは、物に心を見出すことだと思うんですよ」


P「ははぁ、面白い考えですね」


綺「ちいさいころは神様がいるんですよ。トイレの中とか米粒の中とか電子レンジの中とか」


P「優しさに~包まれたなら~♪ あ、失礼しました」


綺「(さわやかに流して)だんだん大人になるにつれてそれらは失われていきます。壊れたり忘れたりね。でもこれは誰だって当然起こることで、ちいさい頃遊んでいた人形で老人になっても遊び続けるのは人形がいくら頑丈であろうが不可能です。だから雛にしては、つらいけど当然だと思ってる。でも主人公はやっぱり実際物が心を持って現れたとき、懺悔の念を抱かずには入られない」


P「それは読者も共感する部分ですね」


綺「あ、だから、雛が主人公を殺しに来たというのは、自虐です。私があなたの人生を殺したのよ、って意味」


P「あーあーあー納得した。すとんと落ちました」


綺「こんな不幸な人形に見取られる死なんて可愛そうね! って感じですはい」


P「うーむ。パッと読んだら、憎しみから生まれた復讐の言葉だと読めちゃいますけど。実は違うんですねぇ」


綺「雛も当然と思いながら傷ついてますからまっすぐいえません。それに、雛はこの段階で気づいてほしかったんです。私が殺すって強い言葉で、貴方を不幸にした私はここにいるっていう意味で。主人公はわかってないので効果なかったようですが」


P「というか、読んだ人の大半がそうだと思いますノ」


綺「いやまあ、老人になっていきなり少女現れたとこで、そこまで察しはしませんよね。雛にとっては産まれてからの殆どがそこに凝縮してるから違うけど。物語を大局的に捉えると、ここら辺が意味を持って動くんですね」


P「確かにそうですね。隠れた裏の部分にとっては、重要な伏線になっているのがわかりました」


綺「というわけで読み返し必須なのでした。全く不親切なもんだ」


P「(自分で言ってるし)。このクオリティだと、読み返す人もいっぱいいると思いますが、『裏がどっかに隠れているはずだ!』なんて探そうとする偏屈な人はなかなかいないと思いますよ!w」


綺「わたしだってしませんw」


P「でも、書く側は結構楽しいんですよね、困ったことに」


綺「ですね。人知れず郊外でこっそり核爆弾作ってる感じ。それでも全員気づかないのはちと寂しくもある」


P「あ、私もそういうことやりました、最近。ちょっと次元は違いますけど。例のクロスオーバーSSでして」


綺「ほむ」


P「例えば、ルーミアの台詞があるんですけど。『じゃあ、いい案があるよー』→『ジャイアンがあるよー』」


綺「これは……。」


P「まあ、こんなことばっかりやってるから、投稿が遅れるんですけどねw」


綺「これは…………」


P「あれ、どうしました綺羅さん」


綺「…………」


P「おーい綺羅さーん。まだ質問は残ってますよー、逃げないでー」





(ぺんさ追いかけ中)





綺「ちょっと世界が違ったみたいです。ベクトルが複素数平面上だった感じですね」


P「セカイ違い失礼。というか、私の話はどうでもいいんでした。質問を続けます;」


 質問 4 ずばり、投稿してから、自信のほどは?


P「見事一位をとったわけです。意地悪な質問かもしれませんが、自信はありましたか!」


綺「かなりなかった」


P「おっとっと、こりゃまた意外」


綺「オリキャラがまさしく癌」


P「やっぱり、そこが気になっていましたか。でも、前回も今回も、オリキャラSSが一位を取っていますよね」


綺「いやあ、やっぱり当時はオリキャラなんて・・・って空気がありましたし。むしろ前回は増えすぎです」


P「邪推かもしれませんが、綺羅さんの影響もあったのではw」


綺「だとしたらうれしくもあります。あんまり触れられてないけど、オリキャラはやはり、うまく使えば武器ですからね」


P「コンペだけじゃなく、創想話にも、オリキャラの名作が結構ありますからね」


綺「しかし言い方はひどいが、失敗したときは目も当てられません」


P「ま、まあ、創想話にも、オリキャラの……がありますからね」


綺「どうしても、とくに初めてで勢いで描いちゃったみたいなのは悪い意味で話題性がありますから。余計に敬遠された部分もあるんじゃないでしょうか。オリキャラってだけで読まない人も多数居るでしょう」


P「いますね。私も読み手側になった時は、多少躊躇します。でもだからこそ、あえてそれに挑戦する、っていう気持ちはありませんでしたか?」


綺「それはあります。やっぱり一般的に難しいといわれるもののほうがクリアしたとき気分がいいものです」


P「やっぱりそうでしょうねぇ。その気持ちは分かる気がします」


質問5 このSSを書き終えて、何か一言感想を。


P「あ、でも、後書きとコメント返しで言っちゃってるかな、これは」


綺「コメントいただければ返します。(あ、前回のまだやってない!)」


P「じゃあ質問を変えて、あのSSを書き終えて、何か変わったこととかありましたか?」


綺「とくにないです」


P「オウノウ」


綺「あ、変わったことといえば。財布なくしました。でも盗られず戻ってきました。奇跡」


P「ううむ、それは雛の仕業だったりするのかw。あ、そういえば、作者名を作品に応じて毎回変える綺羅さんですが、綺羅 の意図するものは何だったんですか?」


綺「……なんだっけ。あんまり考えてなかったかも」


P「あらま。わりと作者名は気軽につけるとか」


綺「はい。華燭のIdも適当にそれっぽく」


P「猫叉も」


綺「まあ、せっかくなので猫っぽいほうが、と」


P「『猫談義』はギャグなので、暗部はない! ……ですよね」


綺「あれはない。完全にない。ギャグにそんなの隠しても楽しめないじゃないですかw」


ペ「ホッとしましたw それでは、そんな感じで、以上で質問終わりです。お忙しい中、ありがとうございました!」


綺「いえいえ、またなにかあったらどうぞ」




とまあ、稚拙な質問の数々に答えてくださった綺羅様に感謝と拍手を(実際に草稿を添削していただいたとき、指摘された恥ずかしい間違いの数々に撃沈しました)
とにかくこのSSは細部まで、作者の計算が行き届いているということが分かります。『おにんぎょうのロンド』にはまだまだ伏線や謎があるそうですので、興味のある方はもっと探してみてはどうでしょう。何か発見できるかもしれませんよ。見つかったら、ぜひ作品にコメントをw


そんなわけで、今回のSS紹介は、綺羅さんの『おにんぎょうのロンド』でした。
次回は雑談なんかを予定しております。それではこの辺で、失礼しまーす。


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Comment

「おにんぎょうのロンド」の舞台裏と聞いて思わずコメントさせていただきました。
第五回コンペには読み専として参加(?)させていただいたわけなのですが、そこで最も衝撃を受けたのが、やはりこの「おにんぎょうのロンド」でした。
最後まで綻ばない、洗練された構成力。主人公と雛の感情のやりとり、その色の移り変わり。たtだただ悶えるしかなかったのです。
私が第六回こんぺに参加するきっかけの一つとなった作品であり、雛メインのSSで一つ挙げろと言えば、真っ先に名前を挙げる作品であります。
今回、このようなインタビューを読めたこと幸運だと感じております。
とてもおもしろく、興味深く読ませていただきました。
ありがとうございました。

Re: タイトルなし

ぎょえー!!
ま、まさか、ねじ巻き式ウーパールーパーさんにコメントをいただけるとは!
あー、びっくりした。返信が遅れましたことをお詫びします。そして、ありがとうございます!


「おにんぎょうのロンド」の舞台裏、楽しんでいただけたのであれば幸いです。まさに雛SSの傑作ですよね。私にとっても、この作品が読めて、レビューできたのは幸運でした。またこんなインタビュー形式のレビューが出来たら楽しいなーと思います。


……とまあ、偉そうなこといってますが、これは私が綺羅さんに我儘言って、多大な迷惑かけてようやく実現できた企画なんでした。ありがとう&ごめんなさい綺羅さん;


あ、実は、ウーパール―パーさんの『ジャパニーズサムライ・ミーツ・ガール1590』も、先のレビュー予定に入っております。あちらも椛SSの傑作だと思っていますよー。お届けできるのがいつになるかは分かりませんが、精一杯やらせていただきます。その時は是非、またコメントをお願いします!(お叱りでも構いませんw)
  • posted by ぺんさ/PNS
  • URL
  • 2009.05/22 00:14分
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このはずくは共通世界観、木葉梟は一度限りの世界観という風に、HNを使い分けて東方創想話にSSを投稿しています。
ここでは他の方々のSSや、自作SSの裏話などを紹介しております。あとは、軽い後日談とか。よろしくです。

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