やぶから九尾

東方SS書きのブログでございます

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★自作SS紹介★ 作品集128 『サイダー色した夏の雲』 4

 このはずくです。
 まず始めに、ちょっとした宣伝を。ついさきほど、'『第2回おこめこんぺ』のお題が決定した模様です。

 
 あおこめ主催版東方SSこんぺ

  
■あおこめ主催版東方SSこんぺ 「おこめこんぺ」
――――――――――――――――――――――――――――――――
   _、,、,_    第2回こんぺ お題「旅」 
   `、r`=Y     一次投票 期間:2月23日(火)~5月29日(日)
   , ' `ー '´ヽ    決選投票 期間:5月30日(月)~6月5日(日)
   i. ,'ノノ ))) 〉     投稿期間    :6月6日(月)~7月17日(日)
   | ii ゚ - ゚ノ|.!.    感想期間    :7月18日(月)~7月29日(金)
   ||kリ,_\_リiつ________E[]ヨ________________
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
  ____∧__________________________
/ お前達の参加を待っているぞ。
|

~~~~~~


 「旅」はいいお題だと個人的に思います! 想像力が刺激されますし、作者の個性も出しやすそうだし。投稿期間も長めなので、参加数も増えるのではないでしょうか。前回を越える盛り上がりに期待ですね!


 ◆◇◆


 さてそれではタイトル通り、第四回『サイダー色~を振り返る』企画の始まりです。
 拙作『サイダー色した夏の雲』の裏話を語っていきたいと思います。今回のテーマは、なぜ一度は完成を諦めたSSを投稿することができたか、です。長編を最後まで書きあげるためのコツは大きな指針から小さなテクニックまで様々だと思うのですが、そもそもモチベーションが持続できなければ簡単に挫折してしまいます。というわけで、個人的な経験からその対策をご紹介。

 一つは、速く書くことです。
 「それができりゃ苦労しねーよ」的なアドバイスですが、だらだらと書いていると、どうしても自分の書いてるSSの魅力を見失ってしまいがちです。だからアイディアを思いついたらもう書けるうちに書いて、できれば書ききった方がいいんだと思います。もちろんあまりにも長い作品だと、なんというか物理的に不可能になってくるわけですが……。

 さて二つめは、その長編を書く上で何か新しいアイディア見つけることです。
 モチベが枯渇して干上がっていたところに新鮮な水がぐわっと巡ることで、物語が息を吹き返す。これはもう数えきれぬほど体験している現象です。ただしアイディアが足されるということは、容量もそれだけ増すということなので完成まではさらに時間が延びることに……あれこれ意味なくない?

 そんな貴方に三つめの対策を! 詳細が知りたい方は、続きからどうぞ!



 





 2010年八月。青天の上野は、何もかもが暑かった。
 背後はセミに支配された公園樹。そして縁石に腰かける自分の前には、東京国立博物館と入場待ちの列。彼我の境界にあたる歩道は少しも人通りが途切れず、走ってる子供の笑顔も、座って休んでる子供のしかめっ面も、等しく汗粒が浮かんでいる。そして付き添う親は皆、顔に「暑い」というシールを貼っている。お盆というこの時期、全国各地から帰省してきた家族が、この東京サウナの一角で苦しみを分かち合っている。そんな昼下がり、つまり一番暑い時間帯の上野公園だった。

 ところが、そんな光景に加わる私は――誰が聞いてもおかしいと思うだろうけれど――夏らしい夏を歓迎していた。高い気温もじっとりとした湿気も、手にしたかき氷以外は何もかもが暑苦しい眺めも。どれもこれもありがたい限りだった。
 こんな強がりが言えるのも、一度は書くことを諦めた夏を舞台にした作品に、もう一度挑戦すると決めたばかりだからで、やせ我慢ができるのは、夏の話を書くにあたって、雪が積もるような地方に住んでいてはより一般的な夏のイメージというのが今一つ掴めないのでは、という不安があったからである。さもなければとっくに根を上げて、糊でべったりと貼りついてくるような日差しから逃げ、移動するなら屋根の下から屋根の下というルールを頑なに守り続けたはずだ。しかし実際、「うだるような暑さ」も、まさに今背後で鳴り響いている「蝉しぐれ」も、こうして東京で久しぶりに過ごすまでは、自分の中で明確なイメージの裏付けのない記号的な表現でしかなかった。こんな日にクーラーの効いた喫茶店に飛び込むよりは、スポーツドリンクを手にして外に飛び出す方が、きっと得るものが多いはずだと思った判断は、きっと正解だったと思う。もちろん一日程度では、毎年夏道場を経験する関東人からすれば白帯程度にしか認めてもらえないだろう。けど、それでも、できれば夏の季語の実物を――炎天下でも酷暑でもいいので――ずらりと目の前に萃めてもらい、多くの夏らしい体験を持ち帰ってみたい。そんな気持ちがあった。つまりなんというか、夏に飢えていた。

 そういう意味では、この国立科学博物館が果たして正しいチョイスだったかどうかといえば……これはもう疑問符をつけられても仕方ない。個人の楽しみとしては、十分すぎるほど実りがあった。展示はどれも知的好奇心が刺激されたし、炎暑の中、お金を払って入場を待つ長蛇の列に加わったのもいい経験といえばいい経験だった。とはいえ、自分が書く予定の話には、宇宙の成り立ちも、恐竜の化石も、マンモスもダイオウイカも出てこない。もちろん半裸で狩りをする原始人も出てくる予定だって無い(読む側としては興味がそそられるが)。外に出て木陰に座って休憩している間、たぶん、今食べているカルピス味のかき氷だってあの世界じゃ珍しい組み合わせだろうな、などと思っていた。
 
 同行してくれたA氏(仮)も、午前から移動し続けてさすがにお疲れのようだった。
 今まさに隣に座り、そして海を挟んで隣の県に住んでもいる氏は、東京の暑さには文字通り閉口しているらしく、博物館を出るころには、明らかに口数が減ってしまっていた。話しかければ応えてくれるものの、正直、付き合わせてしまったことに気を悪くしてないだろうか、とも内心では心配だったことを告白する。あと、動物園にしなくてよかったとも。
 
 そんな風にだらだらと休んでる時だ。 
 我々の座る縁石に、小学校に入るか否かの年頃の男の子が走ってきて、何とか上ろうとし始めた。公園樹と歩道を区切るそれは、ちょうどその子の身長に近い高さで、助走をつけてうまく足をかけなければ、自力で上るのは難儀に思われた。 
 そこで私が手を貸そう、と思った時には、間にいたA氏が、もうその子供に手を貸していた。もっと正確に言うなら、よいしょ、と子供を抱え上げて、石段の上に載せてあげていた。

 それは不思議と、夏とは関係なしに、この日二番目に印象に残った光景でもあった。
 ほんの短い時間だったが、傍から見て、A氏のそうした振る舞いは、彼にとって特別なことではないように見えたし、今これを読んでる人も、特別なエピソードには思えないかもしれない。
 私がこうしてブログの記事に書いてるのはきっと、あの時疲れていたはずの氏の、少しも迷ったりちぐはぐした呼吸を感じさせない、まさに日常の延長という感じの手助けが印象に残ったこと。そしてその純朴な人柄に、彼が今まで書いてきた作品の魅力を垣間見たからだと思う。
 はにかんだ笑みのその子に、「ほら、ありがとうは?」と言ってにお兄ちゃんらしき子が、促している。
 私は後ろから、その光景を微笑ましく眺めていた。






 その矢先だった。氏が子供を抱き上げる際に歩道に置いていた、手提げ袋が倒れたのは。







 そこからはみ出ていたのは、ここに来る前に立ち寄った、

 メロンブックス秋葉原1号店での戦利品であった。



「ちょっとahoさん、ahoさん」
 
 私は慌てて小声で促す。

「見えちゃってますよ、まずいものがwww」
「やべっwww」
「せっかくカッコよかったのに台無しじゃないですかww」

 こういうネタを欠かさず提供してくれるところも、彼の作品の魅力に繋がっているのかもしれない。
 ともあれ、その同人誌のはみ出た手提げ袋は、この日一番印象に残った光景であった。

 
 めでたしめでたし(?)




 ◆◇◆




 というわけで!
 いきなり何を語りだしたんだこいつは的な流れでしたが、要は夏コミに参加した翌日にahoさんと東京散策した思い出でしたw aho氏といえば、すでにレジェンド中のレジェンド。当時から創想話を知っている人にはもう説明不明だと思うのですが、2016年ということもあって、もしかすると知らない人もいるかもしれません。これをご覧あれ。

bandicam 2016-06-04 20-41-24-355


 なんということでしょう(; ̄∀ ̄)
 氏の特徴を一文で表すなら、時空を越えたスケールで東方愛に溢れまくった独自の世界をとんでもない筆の速さで描くという、「ぼくのかんがえたさいきょうのそそわ作家みたいな人」です。もちろん今と違って当時は平均点数が高めではありましたが、それでもahoさんの獲得点は他の書き手と比較して傑出していました。2008年に同じ作品集でデビューした私としても、当然意識せざるを得ないわけですが、こっちは超のつくほどの遅筆。相手になりまへんorz でもまさか2010年に一緒に東京で行動することになるなんて思いもしませんでしたねぇ。全ては引き合わせてくださった東雲さんのお蔭ともいえるでしょう。ちなみにこの前日までの詳しい話は、カテゴリにある夏コミ道中記で書いてるので、興味のある方はどうぞー。

 さて、『サイダー色~』と何の関係があるんじゃい、というツッコミが来そうですが、実はあのSSが完成したのは、東京での滞在時にahoさんの後押ししてもらったからなんです。そうでなければ永遠に未完成のままだった可能性も大いにあったと思います。夏コミを体験した当日の夜に、浅草のトンカツ屋さんでご飯を食べる間、氏とはSSとかについて色々話しました。こう書くと和やかに思えるので不思議ですが、二人で肉を求めて浅草の夜をさまよい、店内で水を次から次へとお代わりしながら、ドラえもんの大長編があーだのどーだのと話すという、はいこれ以上書くのは止めます。
 その話の流れで、「実は……」と完成を見送っていたヤマメSSについても、話したんです。
 ただ店に長居するわけにもいかないので、ホテルに戻ってからサイダーのあらすじを全部語りました。


 全部ですよ全部。400kb分の内容を全部! 


 話す方も話す方だけど、聞く方も聞く方だよ本当に!
 夏コミ後のテンションで舞い上がっていたとしか言いようがありませんな(汗)

 けれども、あらすじを全部聞いてくださったahoさんは「面白いから絶対出すべきだ!」と断言してくださったのです。ある種、究極の創想話感性を有している作家さんに、そう言ってもらったことにより自信がつき、帰ってから一年越しに『サイダー色~』に着手することになったのでした。するとあれだけ書けなかったものが、なぜかスラスラ書けるという魔法! 少し距離を置いていたことで新鮮さを取り戻したことを差し引いても、すごい調子の良さでした。きっと東京で後押ししてもらったおかげで、面白いか面白くないかという雑念が取り払われ、作品に集中することができたからに違いありませんでした。

 というわけで、冒頭に記した長編を書き上げる三つめのポイントですが……それは、


 誰かに途中でいいから読んでらうこと!


 です。
 それも、面白いものは面白いと素直にはっきり言ってくれる人であればなおよし。「作者は最初の読者」という意見もあるかもしれませんが、私はそれはあくまで部分的な話だと思います。実際は、書けば書くほど作者というのは本来の読者から遠ざかっていく気がしてなりません。だからこそ、下読みで正直に意見を出してくれる人は貴重ですし、そのSSだけではなく、次に書く作品へと続く大きな財産になってくれると思うのです。だからもし製作段階で自分の書いたものにコメントしてくれる人が身近にいたら、心から感謝しつつ大事にしましょう。


 逆に、もし誰か身近に応援している創作者さんがいて、その人に意見を求められた場合は……

 とにかく、いいところを見つけて伝えてあげましょう!

 飛べない鳥はいても、褒められて飛ばない物書きはいません。たぶん。どんだけ捻くれ者を装っている人でも、99.9%褒められると内心舞い上がります。一方で、なかなか褒め言葉がないとアドバイスは耳に入ってこない。それどころか、製作段階で放り出したくなってくるのもよくある話です。どうかこの記事をお読みになっている方は、参考にしてくださいまし。まず褒めよ。そこからだ。
 というわけでahoさん、改めましてありがとうございましたm(_ _)m

 さぁ! 次回はいよいよ投稿編でございます。
 実際にサイダー色を投稿して何があったか、書いた自分がどんなことを思ったかを記そうと思います。
 ではまた~(・∀・)ノシ
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このはずくは共通世界観、木葉梟は一度限りの世界観という風に、HNを使い分けて東方創想話にSSを投稿しています。
ここでは他の方々のSSや、自作SSの裏話などを紹介しております。あとは、軽い後日談とか。よろしくです。

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