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★自作SS紹介★ 作品集128 『サイダー色した夏の雲』 1

 というわけでタイトルの通り、本日より拙作『サイダー色した夏の雲』の裏話を語っていきたいと思います。
 自作SS紹介の順番をいくつか飛ばしてしまっているわけですが……実はこのSSの着想はだいぶ古く、『八雲の式の式の式』を創想話に投稿するよりちょっと前のことなんです(つまりネタを思いついたのは投稿する前の年の冬だったってことになるんですがw)。しかも、サイダーはかけた時間が長かっただけに、裏話もたくさんあります。そして創想話において自己ベストの点数に恵まれ、色々と尖った要素を内包しながら受け入れてもらえたこの作品には、やはり特別な思いがあります。さらに次出す予定の長編には、このSSに出てきたオリキャラが登場する予定……というわけで、ここが書くタイミングだと思いました。

 ただし、例によって強烈なネタバレが混じる可能性があるので、未読の方はご注意願います。(;´∀`)

 それでは続きよりどうぞー。

 
 

 


 
 さて、このSSの主人公はオリキャラ、すなわちオリジナルキャラクターであり、原作には一切登場しない人物です。二次創作におけるオリキャラという代物は、成功すれば破壊力抜群なのですが、失敗すれば作者が炎上するという、取り扱い要注意なニトログリセリン的存在といえます。オリジナルの小説と異なり、読み手は東方の二次を読みに来ているわけなので、世界観にしろキャラクターにしろ「東方分」を求めています。と同時に、個々の東方観を持っている読み手は一介の作者の自己表現が投影されがちなオリキャラに対して、激しいアレルギーを引き起こしがちです。実際私も、SSを書き始める前は、正直言ってオリキャラが主人公の話は読むのが苦手でした。で、創想話に作品を投稿してからも、それを書こうなんて思いもしませんでした。
 
 そんな私の価値観を540度変えてくれたのが、Nさんねじ巻き式ウーパールーパーさんの作品だったのです。より具体的に言うなら、『おにんぎょうのロンド』『ジャパニーズサムライ・ミーツ・ガール1590』だったのです。いやー、率直に言って驚愕でしたよ。私が今まで読んだSSのどれともタイプが違う。ディープでシリアスで、なおかつオリキャラが主人公。こんな東方の二次創作もありなんだ、と目から鱗。

 そして、ふと電車の中で立っている時に考えたんです。もし自分が、全く東方に存在しないキャラで「東方」を描こうと思い立った時、どんな物語を選ぶのだろう、と。それは幻想郷の人里における夏休み前の一コマでした。


「くも」

 唐突な一語に、並んで歩いていた少年二人が、晴れた空に顔を向ける。
 しかし、声を出した三人目は、地面を指さしていた。


(『サイダー色した夏の雲 一』 より)


 そう。実は、この場面があのSSの出発点だったのです。
 夏の青空の下を歩いていて「くも」といえば普通は『雲』を誰もが思う。けれども、それが地面を歩いている蜘蛛の方だったら……なんていうアイディアでした。
 今思えば、アイディアと呼べるほどのものでなくて、ただの思い付きですw けど今まで書いて評価してもらったSSは、どれも最初はなんてことのない思いつきからでしたし、自分も気づかない何らかのテーマが隠れてることがあるんですよね。この場面には、主人公が普通の子供なら見過ごしてしまうものをいち早く見つけられた、という意味がありました。読んでくださった方であればお分かりの通り、それはやがて妖怪の領域を覗き込み、普通の子供とは違う物の見方を覚えることにつながるわけですが……。
 
「待てよ? くもと言えば、地霊殿の一ボスだったあのキャラ……」

 とここで、五分遅れてヤマメちゃんのことを思い出すわけですねw 水木しげるの妖怪辞典を見ていた人間としては、土蜘蛛といえば大妖怪です。それが一面でやられ台詞もなく終わってしまうのはもったいない。当時「貴方の書くキャラは皆生き生きしている」などと言われて調子に乗っていたこともあり、オリキャラを通して彼女の魅力が輝くような作品になれば、と思いました。 

 けれどもアイディアを思いついた当初は、タイトルが決まってないどころか、飲み物のサイダーが登場する予定さえありませんでした。ただ妖怪ヤマメと出会う子供のお話が書きたい。そして舞台は夏休みがいい。念頭にあったのは、この二つです。そのSSの種に本当に着手しようと決心したのは、こちらでも書きましたが、第七回東方SSこんぺでいただいた、こちらのコメントでした。

3. 8点 佐藤厚志 ■2009/05/14 08:19:28
まるで夏の日に飲むサイダーの如く、鮮やかで清澄、快活な小説でございました。
あだ名ってのは不思議な魅力を持っている。当人達にしか判らない甘美な暗号というのでしょうかね。
さとりんはいいあだ名だな、私は小さい頃、何故かビスマルクと呼ばれていました。酷いあだ名です。何故なら成人になった現在、それが何を表していたのか、幾ら考えてもまるで見当が付かないのです……。


 まぁ佐藤さんがなんでビスマルクと呼ばれていたかも気になるのですが、そこは置いといてw 「まるで夏の日に飲むサイダーの如く、鮮やかで清澄、快活な小説でございました」というこの一文を読んだ瞬間、確信したのです。自分が書きたいSSは、サイダーのような読了感の作品だと。そして、自分は佐藤さんに、夏の日に飲むサイダーのようなSSを提供することができたのです。ならば、まさに夏のサイダーが出てくるSSを書けば……あ! そういえばいつかのあのオリキャラとヤマメ作品と結びつけるといいかもしれない!


『サイダー色した夏の雲』


 閃きました。このタイトルが頭に浮かんだ瞬間、絶対に書けそうな予感が起こりました。今もそうなんですが、タイトルがスムーズに思いついたSSは、投稿して満足のいくできになる確率が非常に高い。よーし! こんぺも終わったことだし、このSSを書き進めてやるぞー!


 しかーし! タイトルを思いついただけで、そんな簡単にSSが書けるんなら、現時点で百倍の作品を残しているでしょう。他のSSと並行して書き始めながらも、いきなり私は壁にぶつかるのでした! (続く)

 
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このはずくは共通世界観、木葉梟は一度限りの世界観という風に、HNを使い分けて東方創想話にSSを投稿しています。
ここでは他の方々のSSや、自作SSの裏話などを紹介しております。あとは、軽い後日談とか。よろしくです。

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